ラスクよもやま話

戦国時代にタイムスリップしたかの様な米沢の上杉まつり

「なせばなる なさねばならぬ何事も ならぬは人のなさぬなりけり」

江戸時代後期、米沢藩の名君として地を治めた上杉鷹山の名言である。山形の県南に位置する米沢市。
城下町として栄えたこの街に春の観光シーズンを告げるイベントが毎年4月下旬に行われる。

「上杉まつり」と呼ばれるそのイベントは、米沢藩の藩祖である上杉謙信を祭神としている上杉神社と、二代目景勝、十代目鷹山を合祀している松岬神社の春の大祭だ。
開催期間の4月下旬から5月上旬は、ちょうど桜も満開の時期になり、娯楽の少なかった時代から現代まで、市民はこのまつりに春を迎えた喜びを感じ、親しまれたてきたものでもある。

その見どころはなんといっても祭りの最終日に行われる「川中島の合戦」の再現であるが、それまでにもまさに時代をタイムスリップしたかのような様々な儀式が行われ、期間中街中は祭り一色になるのだ。5月2日の夕方には「武てい式」が行われる。

出陣する前に上杉謙信が必ず行っていたというその儀式は軍の守護神を招くために行われていたそうだ。
現在は武てい式保存会のメンバーが、かがり火が真っ赤に燃え盛る中、約1時間に渡って、ごてんすいの儀式が厳かに行う。暗闇に包まれた中でかがり火の灯りだけが浮かび上がる光景は何とも荘厳で、戦の前の緊張感を味わうことができる。

翌3日の午前中は、威風堂々たる上杉軍団行列と絢爛豪華な神輿渡御が目抜き通りを練り歩く「上杉軍団行列」が。
甲冑に身を包んだ軍団が、川中島合戦場を目指すのだが、アスファルトに響く馬蹄と甲冑の音が時空を超えた戦いに向かう武将たちの士気を感じさせる。

そしてその日の午後には松川河川敷で川中島の合戦が再現される。5度あったといわれる上杉・武田による川中島の合戦。
ここ米沢で再現されるのは、戦国時代最大の死闘と言われた永禄4年(1561年)秋の川中島の合戦だ。

上杉の雷筒(らいづつ)と恐れられた30匁筒(もんめづつ)の一斉射撃により火ぶたが切られたあとは、総勢800名の参加者が各々の役になりきって死闘を繰り広げる。
上杉軍が陣を進め裏をかかれた武田軍がとった「鶴翼の陣(かくよくのじん)」はその字のごとく、鶴が大きく羽を広げはばたくような動きで敵陣に対抗するのだが、その様相は息を呑むダイナミックさに圧倒されてしまう。

また上杉謙信がひとりで武田信玄のもとへと赴き、太刀を振りかざす一騎打ち。当時は信玄の持っていた軍扇には7つの傷が付いていたというから、その闘いのすさまじさを感じずにはいられない。

躍動感と多くの見所を備えた90分の一大絵巻として、県内外から戦国ファンを魅了する「上杉まつり」。
その多くは地元市民の有志による参加者だ。先人が培ってきた歴史を重んじ、その精神が脈々と受け継がれてきた中で、市民が参加し、まつりを自ら作り上げていくことで、ふるさとを愛する心を醸成するのかもしれない。

まさに「なせばなる」、やってやれないことなどないのである。特に地方は人口減少が危惧されている昨今、400年続く伝統が今の米沢人を作ってきたといってもいいだろう。

人がつながれば、地域がつながる。グローバルでボーダレスな時代に多くのユーザーに親しまれ愛されるシベールのラスクは、常に新しい味を出して私たちの目と舌を楽しませてくれる。

挑戦には葛藤と失敗もつきものだが、この1枚からも地域を愛する、商品を愛する多くの情熱を感じるのだ。
この1枚から誰かの笑顔が繋がる。思いが繋がる。新しい季節、新しいご縁が生まれる季節に、地域や地元の風を感じてほしい。

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